デイケアなどで統合失調症患者さんのサポートに
携わる様々な職種の方々へ
チームによる栄養サポートの流れ
例えば、コーラなどを沢山飲んでしまう患者さん、間食や夜食がやめられない患者さん・・・・。
これらのカロリーオーバーが肥満(体重増加)の原因かもしれません。
つい誘惑に負けてしまうけど、健康になりたいと願っている患者さんに、
行動変容できるよう背中を押してあげましょう!
ダイエットに成功しても気を緩めるとすぐにリバウンドしてしまいます。
メタボ対策は、同じことを繰り返し、生活習慣に定着するまで長く続けることがポイントです。
プログラムについて
まずは「やってみる」ことが大切!!
基本学習 |
導入プログラム
オープンな自由参加型 定期講座「健康教室」(グループ学習)
- 目的
- まずはメタボなどにどんな問題があるのか知ってもらう。
- 内容
- 講座形式で知識提供が主体となる。
- オープンな自由参加型で、「やってみる」機会と「周りがやっている」環境を作る。
- きっかけ作りと雰囲気作りを重視する。
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応用学習 |
現状把握プログラム
メタボのリスクチェック
- 目的
- 自分の現状を知ってもらうことで、
改善をしていくための足掛かりにする。
- 内容
- 「モニタリング」や「身体測定」などが主体となる。
- 生活習慣を振り返ったり、身体状況を知る。
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改善プログラム
目標設定・達成
- 目的
- 現状把握プログラムでわかった身体状況をもとに、
「体重を減らす」「血糖値を正常にする」などの
自分に必要な目標を決める。
- 内容
- 目標設定と目標に向けた行動の開始。
- 「それには何をすればいいのか」を本人と話し合って決め、
定期的に「それができたか(モニタリング)」と
「身体測定」を繰り返していく。
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基本学習 |
導入プログラム
オープンな自由参加型
定期講座「健康教室」(グループ学習)
- メタラボを活用した座学(グループ学習)を週に1回のペースで繰り返し、継続して実施します。
- 向上心の高い患者さんに対し次のステップへの参加意志を確認しステップアップを薦めます。参加脱落を防ぐために、トークンエコノミー等を用いて継続するための工夫をしましょう。
- 講師は4~5職種(管理栄養士、看護師、薬剤師、作業療法士、医師など)がチームを組み、持ち回りで担当することが望ましいです。患者さんの反応や成果の現れかたなどを分析したり、効果的な方法をチームで共有することができます。
【メタラボでの学習内容】
- メタボ診断基準
- 薬との付き合い方
- 食事について(夜食・間食のカロリー)
- 運動について
継続参加のための工夫ポイント
★トークンエコノミーでやる気アップ!
シールやすごろくで患者さんのやる気を持続・アップさせましょう
※トークンエコノミーとは
望ましい行動をした際に、物品などの「ごほうび(トークン)」を与えるという方法。
これにより望ましい行動をより頻繁に行うようになる心理学的効果があるとされている

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応用学習 |
現状把握プログラム
メタボのリスクチェック
「健康チェック」
ダイエットしたい、糖尿病になりたくないなど、健康を望む患者さんを対象に「モニタリング」を定期的に実施します。
特に、リスクの高い方は拒否しがちですが、導入プログラムで少し効果が出ていれば褒めて参加を勧めます。
●身体測定
体重、BMI、血圧、腹囲、体脂肪 腹囲、体脂肪:1回/月

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改善プログラム
目標設定・達成
目標設定と目標に向けた行動の開始
定期的に食生活をスタッフと一緒に振り返ることで モチベーションアップになります
- 食習慣チェック
- 食事記録(振り返り)
- 自動カロリー計算/カロリー表を用いた現状の課題の把握
- 課題について対策を考える
- 血液検査
(中性脂肪、血糖値、HDL-Cなど:異常がなければ1回/年)

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受講のポイント
受講の方法は様々です。
導入プログラムは全ての方が対象です。
友達に会いにくるために「健康教室」に参加する方から、まじめに食事管理を行うために
参加される方まで、様々な形で参加いただけます。
興味が薄くても、いつか体重管理に関心を示してもらえればいいのです。
とにかく続けて定期的に参加いただくことが重要です。
応用編である2つのプログラムは、基本編の導入プログラムに並行して行われます。
対象は、向上心の高い患者さんやリスクの高い患者さんです。
基本編で、断片的でもいいので体重管理の必要性と適切な食事についての
情報を得てから、応用編を無理なく受講し、継続してもらうことが大切です。
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2018年5月作成
AB1803064